習うならばネイティヴ⁈ それより重要な国際語としての英語のあり方
こんにちは。墨田区曳舟にある子ども英会話教室 Seedling English 講師の Nao です。
昔から本屋さんに行くのが好きです。
娘と一緒に絵本をみたり、手芸や料理の本をめくったり、新刊や雑誌の表紙を眺めたり…と。
ひと回りすると目にはいろんなキーワードが飛び込んできて、ちょっとだけ自分の中の情報がアップデートされたような気がします。
そして大体いつも最後に必ずチェックするのが、仕事でもあり趣味でもある語学書のコーナー。
数ある外国語の中でも、やはりどこにいっても英語に関する学習書の類はコーナーの大半を占めています。
文法、単語、発音、TOEIC...と並んだタイトルの中で、ここ何年か私が興味深く感じるのは「ネイティヴ」という言葉が入っているもの。
「ネイティヴの発音を身に付けよう」とか「ネイティヴが使う表現」とか「ネイティヴに通じる英語」のようなタイトルを背表紙に見つけると思わず手に取って、どんなことが書いてあるのかチェックしてしまいます。
ネイティヴってなあに?
「ネイティヴ講師」という言葉をよく聞くと思いますが、そもそもネイティヴ、ネイティヴ スピーカーってどういう意味??
簡単に言うと、
「その言葉を母国語とする人」
のことです。
日本人の私たちも日本語の「ネイティヴ スピーカー」です。
確かに、その言葉を母国語とする人から学ぶこと、発音や表現の仕方を近づけること、彼らに通じる話し方を意識することが語学学習の目標としては当たり前なのかもしれません。
でも英語という、広く広く世界中で使われている言葉については、実はもう少し大きな視野が必要です。
英語人口とその中身
世界の人口は約70億人、そのうち英語を話す人たちは17.5億人で全体の25%です。
ではその英語を話す17.5憶人のうち、いわゆるネイティヴ スピーカーと言われる人たちはどれくらいなのでしょうか。
3.9憶人、22%ほどです。
(Harvard Business Review の記事によるもの)
実は私、数字が苦手で…こういう説明を聞いてもピンと来ないのが正直なところ!
もっと簡単にイメージすると、今学んでいる英語を実際に使う時、話す相手の10人中2、3人はネイティブだけど、あとの7、8人はノン ネイティヴ (非ネイティヴ) ということ。
これはあくまでも統計的な話ではありますが、私自身がこの20年間に大学や職場や私生活の中で英語を話して来た環境をトータルで振り返ってみると、決して間違いでもないと感じます。
ノン ネイティヴの英語は、例えば日本人のカタカナ的な発音のように、母国語の訛りが残っていたりします。
標準的な英語しか聞いたことがない人は戸惑うこともあるかもしれません。
更にネイティヴの国である英語圏でも、その国によって、また同じ国でも地方によって、様々なアクセント (方言) があります。発音やイントネーションが違ったり、単語や表現そのものが少し違ったりします。
このように、世界でリアルに使われている英語は本当に様々なキャラクターを持っています。
英語の世界は広い!
まずは標準的なスタイルを学ぶことは基本かもしれませんが、それと同じくらい大事なのは、
「世界にはいろんな英語があふれているという事実を知ること」です。
「ネイティヴのかっこいい英語」みたいなものをチラリと知ることも必要であり楽しいとは思いますが、私たちはネイティヴではないし、ネイティヴのように話せなくて当たり前。
初めはそれで全然かまわない。
実際に、自分自身の言葉とアクセントで英語を話しグローバルに活躍するリーダーや、その話し方までもが個性となって世界の舞台に立つアーティストやアスリートもたくさんいます。
私たちひとりひとりも、コミュニケーションの上で誤解を生まないために正しい表現を学ぶことはとても大事ですが、間違いを恐れるよりも、自分の言葉で心を込めて伝えることは何語を話していても大切にしたいもの。
それなのに、ネイティヴのように発音しないといけない、こんな言い方をしたら誤解される…。
強すぎるこのような考えが、話すこと自体を遠ざけてしまうと思うのは私だけでしょうか。
実際に話す機会が増えれば増えるほど、発音は正しいものに近づいていくし、表現も的確になってきます。
様々な英語に慣れてくると、少し話を聞けばそのアクセントでどこの国の人かまでわかるようになってきます。
東京の人が大阪弁をちょっと使ってみるように、状況によってはちょっとニューヨーカーの真似をしてみたり、若者の間で流行っている言葉を取り入れてみたり。
慣れてくればそんなことも楽しめるかもしれません。
そういう感覚はだんだんと身についていくもの。学習を始めたばかりのころ、または始める前からたった2割のネイティヴ英語を意識しすぎて話すことをためらうのは勿体ないことだと私は思います。
ネイティヴにならう (倣う/習う) ことは間違いではないけれど、初めはもっと自由な気持ちで「国際語としての英語」に挑んでほしいと思います。
失敗や誤解を恐れず、教室では会話そのものをもっともっと楽しんでもらいたい。そんな環境を提供できるように、スタッフ一同これからもレッスン作りに取り組んでいきたいと思います。
そして...その日、本屋さんで英語本とにらめっこしている私のところに、娘が買ってほしいと持って来たのはなんと!「ねこ語会話帖」という本でした(^_^)!!
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Seedling English は、下町にある小さな英語教室です。
英語を学ぶのではなく、【英語で学ぶ】をコンセプトに
子ども達が楽しい英語教室を目指してがんばってます。
インスタグラムでは日々のレッスンの様子を紹介しています
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